ウィルスや感染症

ネコからトキソプラズマに感染した

ネコを飼っており、念のためトキソプラズマの検査をしたら、感染しているといわれました。私にはなんの症状もありませんが、やはり赤ちゃんへの影響が心配です。

回答者

住吉 好雄
横浜市立大学医学部産婦人科客員教授

平原 史樹
横浜市立大学大学院医学研究科生殖成育病態医学教授

トキソプラズマは原虫の一種で、妊婦が初感染を起こすと、高率に流産・死産が発生する危険があり、分娩、出産に至っても新生児はトキソプラズマ感染児として出生し、奇形児、網脈絡膜炎、黄疸、紫斑病、肝脾腫大、精巣炎などを起こすといわれています。
一方、すでにトキソプラズマ感染の既往があって、再感染した場合には、トキソプラズマ感染児の出生はないといわれています。
トキソプラズマ原虫は人にも感染する機会が多く、ネコはヒトに感染の機会をもたらすトキソプラズマ原虫を保有するペットとして代表的な中間宿主としてあげられます。
ほかに鳥や爬虫類・ウサギ・ブタ・ヤギ・ヒツジなどにも寄生しています。できれば妊娠前、妊娠初期、妊娠中期に抗体価を検査することが望ましいでしょう。

ヒトでは不顕性感染(感染はしているが症状は出ない)がほとんどで、臨床所見が明瞭でないので、抗体検査(最近では羊水検査で精査することもあります)で抗体価が急増するなど初感染が確認できたら治療を始めますが、主治医とよく相談のうえ対応してもらってください。

(参考文献)日母医報学術欄ヒト感染症の基礎と臨床、p.26~27

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