身体の変化

腰痛の治療方法は

半月くらい前から腰が痛くてたまりません。とくに朝起きたあとが痛く、昼ごろまで続くことがあります。よくなる方法はありますか。

回答者

住吉 好雄
横浜市立大学医学部産婦人科客員教授

平原 史樹
横浜市立大学大学院医学研究科生殖成育病態医学教授

妊婦、ことに妊娠後半期には腰部、臀部、鼠径部、恥骨部に鈍痛や牽引痛を感じることが多く、その頻度は2~19%と差がありますが、しばしば見られる症状の1つです。

妊娠早期には骨盤内に急速な充血をきたし、このため腰痛を訴えやすくなります。
妊娠月数が進むにつれ胎盤からのレラキシン、黄体ホルモン分泌により骨盤関節、靭帯の弛緩が起こります。
そこへ増大した子宮による脊髄神経圧迫、靭帯の牽引、さらに子宮重量を支えるために上体を後方へ引き平衡を保つ結果、腰椎は前彎状態となり脊椎、骨盤筋肉は最大限に緊張します。

さらに体の重心移動にともない、腰部の軟部組織への過重も加わり腰痛を発生するといわれています。
また、靭帯弛緩が誘引となり椎間板軟骨ヘルニアを起こしやすくなります。
いずれにしても妊娠時骨盤関節、靭帯の弛緩は胎児の骨盤通過を容易にするために起こる変化ですが、子宮重量を支える目的には反するわけです。

このような変化は、分娩終了後2~3週間で元の状態に修復されるといわれています。

このように、妊婦腰痛は原因が半ば生理的変化のため定まった治療はなく、長時間の立位、無理な姿勢を避け、腹帯、ガードルなどにより子宮の重みを支えることにより、腰筋への負担を軽くするなどの日常生活での工夫が必要です。
原因の明らかなものに対してはそれぞれに応じた治療が必要になりますので、主治医とよくご相談ください。

(参考文献)現代産科婦人科学大系18妊・産・褥婦の偶発合併症、p.343~351

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