ウィルスや感染症

妊婦健診でのB型肝炎の検査

妊婦健診の際、最近B型肝炎の検査も行っているとのことですが、その意義について教えてください。

回答者

中林 正雄
愛育病院院長

B型肝炎とはB型肝炎のウイルスがおもに血液を介して感染する病気ですが、成人がかかるとウイルスに対する抗体ができ、ウイルスが消えて治っていきます。
ところが、新生児期にこのウイルスに感染すると、抗体ができずに一生ウイルスが体内に残ってしまうのです。
これをB型肝炎キャリアといい、本人が肝炎になる可能性もありますが、他人(家族も含む)に感染させることがあるのです。

分娩時にはある程度母体から出血しますし、児が母親の血液に触れないわけにはいきません。そこで、母親がB型肝炎のウイルスを持っている場合は、その新生児に対して生まれてすぐ抗体(γ-グロブリン)を投与してB型肝炎ウイルスにかかるのを予防し、その後抗体ができるまでワクチン注射をすることによって新生児のキャリア化を防げるのです。

日本ではたとえ母親がB型肝炎陽性であっても現在この方法により、新生児の9割以上がB型肝炎ウイルスのキャリアになることを予防できたとされています。

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