おっぱいとミルク

乳首の傷

乳首に傷ができて、授乳の際に痛みます。よい手当ての方法を教えてください。

回答者

堀口 貞夫
主婦会館クリニック所長

堀口 雅子
女性成人病クリニック、主婦会館クリニック

乳首に傷ができる原因を考えてみましょう。
授乳時、乳首が赤ちゃんの口にまっすぐに深く入っていますか。
吸い終わった後の乳首を見てください。均等に突出した形をしていればよいのですが、形がいびつですと、いわゆる「ゆがめ飲み」といって、吸う力が乳首に不均一にかかっていて、そのために負担がかかった部分に傷を作り、痛みが出ることがあります。

これを防ぐには、乳首が赤ちゃんの口にまっすぐに向き合うような抱き方をします。
そしておっぱいの乳輪部(乳首の回りの色素沈着のあるやや黒い部分)まで深く口の中に入れるようにして吸わせることです。
赤ちゃんの抱き方はいくつかあります。
あれこれ工夫して痛みの少ない方法を見つけましょう。痛みのあるうちは、痛くないほうから吸わせ、痛みが取れてきたら、授乳のたびに交互にします。
また、授乳が終わって乳首を離すとき、無理に引っ張っていませんか。
赤ちゃんの下あごを押し下げるか、頬を挟んで軽く押すようにして乳首に負担がかからないようにしましょう。

2週目ですと、まだ十分に母乳が出ていないかもしれません。
そのため、赤ちゃんが乳首を吸っている時間が長くなっていませんか。
この場合は、1回に吸わせる時間を短くして、そのかわり回数多く吸わせます。
「赤ちゃんが吸う」という刺激がママの脳に伝わって、母乳の出がよくなるのです。

逆に、おっぱいが張ってきて乳輪あたりがかたくなっていると、赤ちゃんは深く吸いつけず、乳首の先だけを吸ってしまい痛みが出ることがあります。
あなたの乳首が少し短めですと、その傾向が強くなります。
この場合は飲ませる前に、乳輪部をマッサージしてやわらかくし、乳首を少し引っ張り出して吸ってもらいます。

どうしても痛くて我慢できないのであれば、搾乳(手で絞る)してもよいですが、あまり長く吸わせないでいると、せっかく出てきた母乳の出が少なくなってしまうので、痛みが取れたらすぐに再開しましょう。

乳首に傷があるとそこから細菌が入って乳腺炎を起こすことがあるので、ママはよく手洗いをすることが大切です。
そして、授乳が終わったら、濡れタオルなどで乳房や乳首をよくふきます。
ときおり乳房を風や日光にあてるのも効果があります。

軟膏を塗る場合は、ビタミンAの入ったもの(ザーネ軟膏(R)等)が早く治るようです。
軟膏は次の授乳のときにはよくふきとります。
乳房にあてるタオル類も頻回に交換して清潔に心がけましょう。

傷のある乳頭を吸わせると、その際に傷口から出血してお乳といっしょに赤ちゃんが飲みこむこともよくあります。すると赤ちゃんは黒っぽい便を出すことがあります。この場合はママの血液を飲みこんだためですから心配ありません。
なお、母乳に少し血が混じっていても、赤ちゃんが飲むようなら飲ませてもかまいません。飲まないようでしたら、搾乳して捨てましょう。

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