食べ物

妊娠中は禁酒すべきか

ある本に、妊娠中のタバコと酒は絶対に禁物と書いてありました。妊娠中は完全に禁酒すべきでしょうか。

回答者

木村 好秀
日本保健医療大学客員教授

原則的に、妊娠中のお酒はいけません。
アルコールは容易に胎盤を通過して臍帯を介して胎児に移行します。
しかも、胎児血中のアルコール濃度と母体とそれには差がないといわれております。
幸いわが国では大量の常習的飲酒者は少ないようですが、欧米では700~1000人に1人くらいの割合で胎児性アルコール症候群の赤ちゃんが生まれているといわれております。

胎児性アルコール症候群とは、
①胎児の発育不全、
②中枢神経系の障害(神経学的異常の兆候、発育遅延、知的障害のうち1つ)、
③特徴的な顔面の異常(小顎症、小眼球症および単眼裂、人中の発育不全と薄い上口唇および平低化した上顎のうち3つ)
が揃えば胎児性アルコール症候群、揃わないときは不全型で疑いがあるとされています。

アルコール依存症の妊婦の半数から、胎児性アルコール症候群の子どもが出生するといわれております。
たとえば日本酒なら3合、ビール1日大びん1本でも連日の飲酒は危険だと報告されています。

現在なお、妊婦さんのアルコールに関する量的安全限界には結論が得られておりません。
たとえ女性がアルコール依存症であっても妊娠前に断酒すれば胎児へのアルコールの影響はありません。
昨今、キッチンドリンカーと称して、自分の寂しさを紛らわせるため、ついつい家でアルコールを飲んでしまう女性が増えているといわれております。
パパとの会話をはじめ地域社会での交流を深めるなどして、アルコールの誘惑に負けないようにしましょう。

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