子どもと病気・薬の知識

重大な食中毒の見分け方

O157による食中毒は、乳幼児や老人では重症になりやすいと聞きました。
重大な食中毒を見分けるための症状の特徴や注意点を教えてください。

回答者

榊原 洋一
お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科人間発達科学教授

食中毒は細菌、ウイルスあるいは細菌の産生した毒素によって、消化管、とくに腸の炎症が引き起こされた状態です。
食中毒の70%は、細菌およびその毒素によるものだといわれています。
おもな症状としては、腹痛、下痢、血便、嘔吐と全身症状としての発熱があります。
食中毒には、細菌自体の腸内での繁殖が原因となる「感染型」の食中毒と、食物中ですでに繁殖していた細菌がつくり出した毒素による「毒素型」の食中毒の2つに分けることができます。
感染型の食中毒を起こす細菌としては、カンピロバクター、腸炎ビブリオ、サルモネラ菌、ウエルシュ菌、エルシニア菌、毒素型の食中毒では病原性大腸菌、ボツリヌス菌、ブドウ球菌などがあります。
毒素型の食中毒では、腸管をまひさせる毒素によって下痢ではなく便秘や筋力低下の起こるもの(ボツリヌス菌)、脳症状や腎不全の起こるもの(病原性大腸菌)があります。

赤ちゃんの下痢、嘔吐の原因でいちばん多いのは、ロタウイルスやアストロウイルスなどの腸管ウイルスによる胃腸炎ですが、細菌性の食中毒は概して腹痛が強く、粘血便、発熱などが見られ、より重篤になりやすいのが特徴です。

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