胎児の状態

多胎妊娠と言われたら

最近、妊娠していることがわかり、「多胎妊娠」と言われました。双子は喜びも2倍なのですが、通常の妊娠と比べて何かリスクはあるのでしょうか。また、どんなことに注意をすればよいのでしょうか。

回答者

今井理恵
港町診療所、日本産科婦人科学会専門医

多胎妊娠とは、2人以上の赤ちゃんを同時に妊娠することです。双子や三つ子などの妊娠がこれに当たります。

<一卵性と二卵性の違い>
●一卵性
1つの受精卵が複数の胎児になります。元々同じ受精卵なので、顔もそっくり。ごくまれな例外を除き、性別や血液型も同じです。

●二卵性
複数の卵子と精子がそれぞれ同時に受精し、胎児になります。別々の受精卵から成長したものなので、性別や血液型は異なることもあります。顔もそれぞれ違います。

<多胎妊娠のリスク>
多胎妊娠では、妊娠高血圧症候群、切迫早産、低出生体重児などのリスクが高まり、管理入院になることもあります。緊急時に対応できるNICU (Neonatal Intensive Care Unit:新生児集中治療室)やMFICU(Maternal Fetal Intensive Care Unit:母体胎児集中治療室)がある産院にかかると安心です。

<膜性診断>
多胎妊娠では、膜性診断を行います。これは胎盤と羊膜(赤ちゃんのいるスペースのパーティションとなる膜)の状態を調べ、さまざまなリスクを評価し、管理していくためのものです。絨毛膜(じゅうもうまく=胎盤のもととなる組織)と羊膜の状態によって以下に分類されます。

●二絨毛膜二羊膜
比較的リスクの低い多胎妊娠で、二卵性は必ずこのタイプです。経過が順調なら管理入院の必要はありません。まれに、2つの胎盤が途中からくっつく(癒合胎盤)ことがありますが、胎盤の中の血管がそれぞれの胎児用に分かれているので心配ありません。

●一絨毛膜二羊膜
羊膜は2つですが胎盤を共有しています。ハイリスクで28週ごろから管理入院になることが多いようです。

●一絨毛膜一羊膜
1つの絨毛膜と羊膜を共有しています。多胎妊娠の中で最もリスクが高く、厳重な管理が必要です。25週ごろから管理入院となるのが一般的です。


<分娩(ぶんべん)方法>
2人とも頭位(頭が下)なら自然分娩が可能です。1人が頭位、もう1人が逆子の場合は、状態によって自然分娩か帝王切開かを選ぶことになります。三つ子以上の場合やハイリスクの場合は、安全面から帝王切開となります。

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